日本大学生物資源科学部博物館

野村 正弘

NOMURA MASAHIRO
自己紹介
日本大学 生物資源科学部 教職・学芸員課程 教授
兼務で 日本大学 生物資源科学部付属博物館(骨の博物館) 学芸員 
平成5年から群馬県教育委員会自然史博物館建設準備室主事(学芸員)、平成8年から群馬県立自然史博物館学芸員(〜平成20年まで)
所属館の設置者・運営母体は ?
学校法人日本大学
あなたの専門分野は ?
地質学・微古生物学・博物館学
学芸員になろうとした理由、学芸員になるまでの経緯は ?
小学校の遠足で行った、某自然史博物館の前進の教育博物館で見た「5本脚の犬」と「3つ目のブタ」の液浸標本に衝撃を受けたことに始まります。大学に入って某科学館で企画展の準備を手伝う機会を得、もともと博物館に興味があったので学芸員になることを決意しました。しかし、理学部では学芸員資格が取れなかったので、人文学部の博物館学授業に勝手に聴講届を提出して、教務課から呼び出しを受けるなど、紆余曲折があったものの無事に学芸員資格を取得しました。博物館に就職したかったので大学院修士課程までは、博物館をたくさん見学するようにしていました。しかし、すぐに就職がなかったので博士課程に進学しました。
仕事内容は ?
中心は学芸員課程の教育なので、博物館経営論を除くすべての科目を講義しています。日本大学骨の博物館学芸員としては、博物館運営と受け入れた博物館実習生の実習(主に写真撮影実習とレプリカ作り実習)を担当しています。一昨年度から小学生対象の夏休み宿題相談会を中心になって企画・運営も行っています。今後は博学連携の研究に力を入れる予定で、骨を使った小・中学校理科の教材開発を始めました。本来の専門である微古生物学の研究(有孔虫化石を用いた年代層序と古環境解析)も継続して行っています。そのほかに、神奈川県博物館協会の講習会等や全国大学博物館学講座協議会へも出席し、博物館を取り巻く諸情報を積極的収集するように心がけています。
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夏休み宿題相談会の様子

1日or1週間の業務スケジュールと働き方は ?
授業以外では毎日が同じ内容・ペースで業務を行うということは全くありません。兼務なので大学の授業以外は、博物館の運営会議や研究が中心となっています。授業がない時間帯は、現在は有孔虫化石の顕微鏡観察を行ったり、骨の3Dモデルを作成するためのパソコン調整や試行などを行っています。時折、野外調査と化石資料のサンプリング、博学連携のための学校との打ち合わせなどのための出張にも出かけます。
仕事のやりがいのポイントは ?
好きなことを仕事にできたので、やっていて嬉しいし楽しいです。有孔虫化石を使った微古生物学的研究はやる人があまり多くないので新知見も多く、それが見出せた時の達成感は大きいです。また、それを展示や論文、教育という形で、多くの方に還元することができるのも大きな魅力です。
たいへんなところは ?
博物館来館者は「博物館の展示や情報は間違えているはずがない」という前提で見ているので、間違えが許されないという点は大変緊張感があります。調査研究・収集保存・展示・教育というかなり違う分野の業務をすべてこなさなくてはならず、常に新しい情報を仕入れ、スキルを磨いていく必要があります。これらは大変なことですが、面白さにもなっています。
今後やってみたいことは ?
もう一度自然系の博物館をゼロから作ること。群馬県では学芸員として何もないところから自然史博物館を作りました。大変苦しかったですが、やりがいもあり楽しくもありました。群馬県立自然史博物館は当時の新知見を盛り込んで作りましたが、それを超える博物館を現場でもう一度作ってみたいと思っています。(もう60歳を超えたので無理だとは思いますが、夢は大きく!)
学芸員として必要なスキル、経験、資格は ?
時代が変化しているので、学芸員資格だけでは不足です。博物館法に追加されたデジタルアーカイブの作成・運用能力、より良い展示を作成するためのデザイン能力や認知心理学・発達心理学の知見なども必要です。例として私が持っている資格を羅列すると、高等学校理科教員、防火管理、救急救命、フォークリフト、クレーン、玉掛け、特定化学物質取扱などです。教員免許を除くと、すべて博物館業務に必要なため取得したものです。
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